塗りに入ったとき質感の表現で困ったことはありませんか?
物によって塗り方を変えるのは難易度が上がりますが、塗り分けができるようになると絵柄の幅も広がっていきます。
そこで、今回は塗り分けをするために実際に試して効果のあった方法を紹介していきましょう。
手っ取り早く質感模写
物によって質感は異なりますが、絵に描いて現すとなると思うような質感にならないことが多くなりがちです。
全部の質感が同じに見えてしまうこともあるでしょう。
そこで手っ取り早く使える技術として質感模写をオススメします。
本来ならば模写なので、質感を出す(塗り方の)練習となりますが、そのまま自分の絵に質感を真似しながら塗っていくことで想像しながら描くよりも現実味を帯びた塗りになります。
質感模写とは言いましたが、どちらかと言うと塗りを二次創作するような感じだと思ってください。
あくまでも自分の予めある絵に写真の質感を取り入れながら描くため完全な模写にはなりませんが、確実に塗りの練習にもなり、説得力のある絵にも仕上がる方法でしょう。
質感ブラシでも表現してみよう
質感は塗りによって表現出来ますが、ブラシ自体が質感の表現をそのまましてくれることもあります。
岩肌を描くのに適したブラシ、木肌を描くのに適したブラシというように質感を表現しやすくするためのブラシを使うことで効率よく進めることが出来ます。

質感ブラシって使い道が難しいから見極めも大切ね
質感ブラシは元々入っている物を使うだけでも大丈夫ですが、外部より取り入れること(プラグイン)で多様なブラシでの制作が可能になります。

プラグインは使ってるソフトによって違うけど
フリーで配布されてるものもありますね
普通に塗るよりも手軽に塗ることが可能ですが、単調にもなりやすいのでノーマルなブラシと併用するのがいいでしょう。
線画だけでも質感表現?
塗りによっては質感を表現しづらい場合があります。
アニメ塗りのようなベタ塗りを多用するときは、塗りで質感を表現するのと同時に線画でも質感を表現しなければなりません。
線画で質感を表現というのは物の形を線でしっかりと捉えることを言います。

確かにアニメ塗りじゃ表現の仕方にも制限があるわね
例えば毛と布、草と木では描く線も変わります。布のシワを描く要領で毛を描いたとしても毛らしさは出ません。
草と木も同じで描く対象に当てはまる線を引く必要があります。




定規で引いたような真っ直ぐな線がいいのか、フリーハンドのがたついた線がいいのかは何を描くかによって見極めましょう。
またアニメ塗りのようにベタ塗りが多い場合は、影の形で質感を表現する必要もあります。
例えば毛の表現なんかは、毛の流れを意識したベタ塗りをする必要があります。
大きく全体を塗るベタ塗りよりも細かく細々としたベタ塗りにシフトすることが大事です。
布や衣服の場合はシワを意識した塗りで質感を表現しなければなりません。
同じベタ塗りでも大きく塗るか細かく塗るか、トゲトゲしさを意識するか丸みを意識して塗るかで見え方が変わります。
まとめ
今回は質感の塗り分けで比較的即席で取り入れられそうな技術を紹介しました。
本格的に質感を求めて塗るとなると一朝一夕ではいきませんが、ブラシを変えたり質感を模写するだけでも擬似的な質感を表現することは可能です。
塗り分けの出来てない状態から以上の点を少し意識してみるだけでも表現力に差ができるでしょう。
特に初心者の方が質感の塗り分けに挑戦する時には役に立つのではと筆者は思います。
またアニメ塗りのようなベタ塗りを多用する場合は模写やブラシ変更よりも画力が要求されますが、上記の要点を押さえて塗られたベタ塗りは他の塗りよりも映えて見えるため他の塗りと並行して練習するとより画力が高まるでしょう。
メ夢
仕事と趣味で絵を描いています。
一時期アニメーターをしていたこともあり、実名ですがウィキペディアの方にも少しだけ載ることが叶いました。
これから絵を描き始める人や少し躓いている方へ役立つサイトになるよう日々記事を更新中です。
どんなに下手でも続けていれば私程度の画力は有することができますので、画力向上の道しるべとして当ブログをお使いください。