
なんだか人体を描く時って自然な表現が出来ないのよね~

それでしたら、付け根で考える方法を試してみましょう
人体の構造を絵で学ぶ時、一体どのような勉強法があるのかと言えばポーズ集を模写したり、デッサンをしたり、クロッキーをしたり等が思いつく人が多いでしょう。
確かにそれらの練習は人体を学ぶ上で有用です。
しかし、実際描いてみるとなると不思議なもので上手い具合に腕や足等人体のパーツ同士が噛み合わない場合があります。
いつも見ている人の体を描くのがこんなに難しいものなのかと思ったことがある人も多いのではないでしょうか?
今回は人体の勉強法ではなく、腕や足等パーツ単位で考えてみる理解の仕方について紹介していきます。
人体のパーツは付け根で考えてみよう
本来なら人体は全部繋がっているものなので付け根も何もないですが、これは絵として考える時に腕や足等部分的なパーツ毎の接着面を意識することで描きやすさが増すだろうという手法です。
以下、意識するパーツや付け根の部分について部位ごとの解説を見ていきましょう。
胴体
胴体は全てのパーツの接着面となる、言ってしまえば基盤です。
首と両腕両足の断面が意識できるとその後のパーツを違和感なく繋げる補助となります。
頭部
描けないうちからいきなり分けないで繋げようとすると不自然な形になりやすいので首の断面を意識しましょう。
首の断面が描けていればそこを顎の輪郭で覆うように被せると違和感が出ずらいです。(正面の場合)
両腕
頭部同様にこちらも接着面に苦戦しやすいパーツと言えます。
最初の内は上腕と肩を自然に繋げるのが難しいと感じやすいパーツです
両腿
上のパーツよりも股のラインがハッキリしていることが多いので接着には差程苦戦はしないパーツです。
大事なのはパーツの接着
胴体へ繋げる付け根をハッキリさせることで本来あるはずの空間や、自然な幅をある程度表現することが可能になります。
細かく分けるなら前腕や手、膝下から足まで関節が現れる度にパーツ分けして考えるのが理想ですが、胴体への接着を意識するだけでも自然体に近付けます。
男性と女性で骨格やポーズに差は出ますがパーツの付け根を考えることで人体から不自然さを消す手法としては男女ともに使用可能です。
男女の描き分けやポーズについて詳細を知りたい方は以下の記事も合わせてご覧ください。
人体をパーツ単位で描くメリット
人体をいくつかのパーツに分けて覚えるのにはメリットがあります。
では、どのようなメリットがあるのかを以下順番に見ていきましょう。
隙間の表現
まずは上記したようにパーツに分けてから考えることで不自然に狭まったりくっつき過ぎたりすることを防ぎ、自然な人体を演出しやすくなることです。
直立している時でも、腕と胴体の間には数センチ程度の空間があるはずなのですがどうでしょうか?
実際にその場で試してみると分かりやすいと思います。
このような空間があることで自然体の表現に繋がるのですが、


自然体の時は隙間ができやすい…か、言われてみればそうかも
パーツ単位で考えることで付け根を意識しない人体を描くよりかは、空間があることを認識しやすくなるでしょう。
パーツの形を覚えやすい
個々のパーツを全体的に意識するのではなく、一つ一つ意識することでパーツ単位で形を覚えやすいメリットもあります。
これは単純に基礎的な画力の向上に直結しています。
手は手、足は足といった具合にパーツを部分的に意識して描くこと自体が人体描写の勉強になります。


どうしても人体を描けない人は物に頼ることも考えてみましょう
デッサン人形があればいろんな角度から自分の好きなポーズで
描写しやすくなるので一つ持っておくのがオススメです
デッサン人形が気になる人は下の記事も合わせて読んでみてください
人体をパーツ単位で描くデメリット
パーツ単位で描く今回の手法にはもちろんデメリットも存在します。


デメリットもしっかり把握しておかないとバランスが崩れちゃいますからね


バランス?
個々のパーツを意識すると言っても、最終的には全体を通しての人体です。


デッサン的な見方をしましょうってことですね


一ヵ所に目がいきやすくなるからバランスが崩れるかもってことか
パーツ単位で描くことで隙間を表現しやすくなり、自然な表現につなげやすくなるのと同時に、全体を見ることが少なくなりがちです。
パーツを描いたら全体を見る癖をつけるようにしておきましょう。
部分を描きながら必ず全体を確認し大きさや絵柄の安定を保つことを忘れない意識が大切になります。
まとめ
パーツ毎に描くことで得られるメリットとそれに伴うデメリットの話を今回はさせていただきました。
筆者は素体を描く時にパーツを意識して描くことが多いですが、必ずしもその人が得意とする描き方ではありません。
しかし、全身を描くには自ずとパーツ単位で練習する必要もあるので今回のパーツ単位で考える方法を1度取り組んでみてみることをオススメします。
メ夢
仕事と趣味で絵を描いています。
一時期アニメーターをしていたこともあり、実名ですがウィキペディアの方にも少しだけ載ることが叶いました。
これから絵を描き始める人や少し躓いている方へ役立つサイトになるよう日々記事を更新中です。
どんなに下手でも続けていれば私程度の画力は有することができますので、画力向上の道しるべとして当ブログをお使いください。