エフェクトを絵で表現する時にどのようにして描くか迷ったことはありませんか?
エフェクトとは爆発や炎、水しぶきや雷というような絵に場の雰囲気を出すために使われる装飾のことを指します。
実際にはもっと広い括りで使われますが、絵として描くものにもエフェクトという言葉がよく使われます。
その中でも今回は目に見えないエフェクトの一つ、つまりは絵で描き表し辛いエフェクトである風に焦点を当ててその表現のコツを紹介していきます。
まずは風の軌道を考えよう
目に見えない風を表現する時にどのような軌道で風が吹いているかを考えることでその後に風が周りに与える影響を想像しやすくなります。
軌道の考え方としては、風の吹く方向を矢印や線で実際に描きこむのがいいでしょう。
また風を見えない玉と考え、1つのまとまりで軌道をとると立体的な風の流れをイメージしやすいです。

確かに、風の軌道を描いておくだけで描写が楽になりそうだわ
最終的には軌道線を引かずに風の流れを描けるようになるのが理想ですが、軌道を描いて視覚的に捉えられるようにする点は複雑な風の流れになるほど重宝します。
慣れてきても、消してしまう線だから手間なだけと省かずに毎回描くのも説得力がある絵に繋がっていくでしょう。
風が与える影響を考えよう
軌道線を描いたら次に風の影響で何が起こるかを決めていきます。
風が当たってる部分に何が起こるかなんて大概の人は想像しようともしない気もしますが、絵を描く時、特にリアリティを求める時ほど細かい部分まで考えておくのが理想です。
風の他にも重力や重みを考える必要も出てきますので風だけでは動かない物も当然ありますが、1つずつ物にどんな力が加わって動くことがあるのかを想像出来ると説得力のある絵に近付いていくでしょう。

風の流れに沿って何が起きるのかをラフとして描き起こすイメージでも大丈夫です
また、重力や重さに寄る動きを知りたい方はこちらの記事もご覧下さい。
周りの物で風を表現しよう
軌道と影響を考えたら最後の仕上げとして実際風によって動いた状態を描いていくことになります。
物が動く時は形が変わるもの、形は変わらず向きや角度のみが変わるものに分かれ、風の力で動きやすい物には前者の形が変わるものが多いでしょう。
風の影響を受けやすい物で思いつきやすいのは、髪やカーテン、紙類等です。
共通点としては風になびく程度に軽いことと、形が変わりやすい点になります。
形がどのように変化するのかを考える時に先程の軌道と影響の予想が役に立ってくるため、予め考えておく事の大切さを実感出来るステップであると言えるでしょう。
前項が不十分であるといきなり描き始めることになるため、描きなれていないうちはこの3ステップを地道にこなしていくのがベストです。

描き慣れるまでは、段階的な描き方の方が安定すると思うわ
また、形は変わらず向きや角度のみが変わるものには固く軽いものが当てはまります。
ポリバケツやプラスチック製のコップ程度であればズレたり倒れたりすることも充分有り得ます。
風の力なので重くなればもちろん動きませんが、台風等の強風を描く場合はその限りではありません。
また、絵の表現方法は参考書や技法書を参考にして真似をするのも良い方法です。
コチラの記事で筆者がオススメしている参考書を紹介していますので気になる方はチェックしてみてください。
まとめ
今回は、風が絵に与える影響を中心に紹介しました。
物によって全く動かない物や、動く物は様々です。 髪のなびきや布のなびきを上手く表現出来るようになればそれだけで絵が上手く見えることもあります。
もちろんデッサン的な視点で言えば、なびきを表現出来るだけでは足りないこともあるでしょう。
絵を描く時に使える1つのテクニックとして覚えておくのが理想です。
風による表現だけに限らず、全体を常に意識しながら今回の記事を思い出していただければ役に立つ時がくるかもしれません。
あくまでも意識する部分の1つとして捉えて頂ければ幸いです。
メ夢
仕事と趣味で絵を描いています。
一時期アニメーターをしていたこともあり、実名ですがウィキペディアの方にも少しだけ載ることが叶いました。
これから絵を描き始める人や少し躓いている方へ役立つサイトになるよう日々記事を更新中です。
どんなに下手でも続けていれば私程度の画力は有することができますので、画力向上の道しるべとして当ブログをお使いください。