前回毛の省略法ということで、筆をモチーフに線画の描き方を紹介しました。
今回は、その線画をベースに毛束の塗り方を初心者の人にも理解しやすいように解説しています。
形が分かりやすいように習字などで使う筆の形をベースにして塗っていますが、髪の毛を描くときにもにも応用できる塗です。
いまいち毛の塗り方がわからないという方は、今回の手法を参考にしてみてください。
また、前回の省略した毛束の線画を描く工程から見たい方は以下の記事も合わせて読んでみてください。
簡単な毛束の塗り方解説
はじめに、前回描いた毛束の線画にベース色を塗っていきます。
ベースの色は何色でもいいのですが、毛ということもあるので今回はわかりやすく茶色にしています。

下塗りを済ませたものが、上の画像になります。
こちらを基盤に塗っていきましょう。

毛の流れに沿って大まかな影を入れていきます。
上から下に毛の形をなぞるような影を入れてる意識です。
太めのブラシを使い一回のストロークで線を引くように塗るとそれっぽくなります。

今度は塗った部分の要所を赤丸部分のように、指先ツールで引き延ばしながらぼかしていきます。
Photoshopであればそのまま指先ツールを使えますが、kritaの場合は以下の記事で紹介しているブラシを使うのをオススメします。

要所を指先ツールで引き延ばしたものが上の画像です。
ぼかしが強くなり過ぎない部分もある程度は残しておくと質感が出しやすいです。

ぼかしすぎたと思う部分には例のように、ぼかしの上から線を入れると際立ちますので試してみてください。

ぼかし終えたら、根本の部分により濃い色を塗っていきます。
上画像の根本部分に濃い茶色を入れています。

根元を濃い色で塗ったら同様に指先ツールで引き延ばしてぼかします。
最初と同様に毛の流れに沿って引き延ばしましょう。

次に、ベースの色より少し明るい色で上記画像の例のようなタッチを要所に塗っていきます。

タッチを塗り終わったのが上画像です。
見づらいですが要所にやや明るい茶色でタッチを塗ってあります。

同じ要領で、より明るい色のタッチを塗っていきます。
先ほど塗ったタッチの上から被せるように塗る意識でやってみてください。

アホ毛を付け足していきます。
例を参考にふちから飛び出すように線を描いてみましょう。
数本飛び出しているだけでも毛の柔らかさを表現できます。

ぼかし系のブラシで薄く赤色を入れます。
束の丸みが出ている部分に塗っていきましょう。
レイヤー効果をオーバーレイにして塗るとなじませやすいです。

赤色を入れた上から最後により明るい白系の色を塗ります。

塗った白系色を最初と同様に指先ツールで引き延ばしたら毛束の完成です。
毛束をマットな塗りにしたい場合は?
毛束をマットな塗りにしたい場合は、先ほどの塗りの工程からハイライトを間引きましょう。

ハイライトを間引いてみるだけでマットな質感になります。
ハイライトは入れればより際立って目立ちますが、同時に質感も光沢のあるものになりやすいです。
描く描写によってはマットな表現が好まれる場合も多くありますので、毛束に限らずハイライトを減らす方法は有用です。
まとめ
今回は、毛束の塗り方について解説しました。
今回の塗はあくまで一例です。
この塗り方をしなければならないというわけではありません。
毛の表現方法も多くありますので、今回の方法を一例として自分の塗りに活かしてもらえると嬉しいです。
メ夢
仕事と趣味で絵を描いています。
一時期アニメーターをしていたこともあり、実名ですがウィキペディアの方にも少しだけ載ることが叶いました。
これから絵を描き始める人や少し躓いている方へ役立つサイトになるよう日々記事を更新中です。
どんなに下手でも続けていれば私程度の画力は有することができますので、画力向上の道しるべとして当ブログをお使いください。