何か習い事を始めようとするときよく聞く言葉に、形から入るといった言葉があります。
形から入ることがいいか悪いかは人次第ですが、イラストを描くことにおいてもこの考えを用いる場面が多々見受けられます。
中でも特に初心者の方がイラストを描き始める際に勘違いしがちなものとして、高価なペイントソフトでないとイラストは描けない、上手くならないといった誤認識は多いです。
実際、筆者も上手い塗りが出来たり、綺麗な線画が描けるのはペイントソフトによる性能差の問題だろと初めの頃は考えていました。
この考えは絵を勉強していくと払拭されていくのですが、初心者の方には実感がわかないと思いますので、その点を踏まえて今回は解説していきます。
なぜ高いペイントソフトは上手く描けると思ってしまう?
まず、高いペイントソフトということであげられるのは有名どころのPhotoshopでしょう。
Photoshopほど高価ではありませんが、クリップスタジオなんかも使っている人が多い印象があります。
全員がそうとは言えませんが、有名どころのイラストレーターの大半は上記のソフトを使っています。
ただ、そうすると必然的に高いソフトを使って描かれた絵を見る機会が増えていき、これから絵を描こうとし始める人達はあのイラストレーターのような絵を描くにはこのソフトを使えばいいんだなという思考になっていきやすいです。
高いペイントソフトじゃなきゃ描けないと思ってしまう理由はこのようなところからきていると言えるでしょう。

使いやすいから使う人も、仕事上使ってる人もどっちも多いからね
高いソフトを使えば描けるようになるって思っちゃうのもわかるわ
ただし、高いペイントソフトを買ったからと言って上手い絵が描けるのかと言えば、残念ながら答えはNOです。
安いペイントソフトで上手く描くにはどうすればいい?

安いソフトでも高いソフトでも、使ったからと言って上手く描けるわけではありません。
どうしたらあんな影の塗り方ができるのか?
きっとすごいブラシがあるに違いない!
こんな考えを持っているならば捨てましょう。
確かにPhotoshopのブラシは変幻自在ですし、クリップスタジオにもイラストに特化した機能があります。
ただ、そのどれもを使いこなすには基礎的な画力が必要になります。
同じブラシや、同じ機能を使ったからと言って同じ塗りが出来るのかと言えばその答えもNOです。
高いソフトを使っていた人が急に無料のソフトを使っても基礎画力があればいい絵は描けますし、無料のソフトを使っていた人が高いソフトを使っても基礎画力があるならばいい絵は描けてしまいます。

ソフトの性能差だけで絵の上手さは決まらないということですね
このソフトを使ったから、このブラシを使ったからという考えは捨て、上手く描けないのであればまずは練習が必要です。
じゃあどんな練習をすればいいんだよと思った方は、以下のまとめ記事で練習法も紹介しているのであわせて読んでみてください。
高いソフトと安いソフトのどっちを使うべき?
どっちを使っても急に描けるようにならないのは理解したうえで、高いペイントソフトと安いペイントソフトのどちらを使うべきかと言いますと。
特に将来的にイラストレーターとして活躍したいのであれば、Photoshopやクリップスタジオを積極的に使うべきでしょう。
これは性能がいいとかという問題よりも、社会的な普及率の問題です。
イラストレーターとして活躍するようになれば当然、企業とのやり取りも増えていきます。
そんな時に、無料ソフトしか使えないのでデータのやり取りをこちらのソフトに合わせてくださいとは言えないですよね?
個人間のやり取りならば無料ソフトでも十分に対応可能ですが、相手が大きくなればなるほど使用する環境も合わせていかなくてはなりません。
そういう意味では最初からPhotoshopやクリップスタジオ等の高いソフトを使っておいた方が役に立つ場面は多いと言えるでしょう。
ただ、完成した画像データのみのやり取りであれば安いペイントソフトオンリーでも問題ないです。
まとめ
高いソフトでも、安いソフトでも使うものによって急に描けるようになるということはありません。
どちらがいいかと言われれば、社会的な普及率も考えて高いソフトを使うことをオススメします。
個人間のやり取りや、練習として使うのであれば安いソフトでも十分な性能のものはたくさんあります。
イラストは基礎画力がないと描けません。
まだ上手い絵が描けないというのであれば練習が必要になります。
そのうえで自分に合ったペイントソフトを探してみてください。
メ夢
仕事と趣味で絵を描いています。
一時期アニメーターをしていたこともあり、実名ですがウィキペディアの方にも少しだけ載ることが叶いました。
これから絵を描き始める人や少し躓いている方へ役立つサイトになるよう日々記事を更新中です。
どんなに下手でも続けていれば私程度の画力は有することができますので、画力向上の道しるべとして当ブログをお使いください。