ベクターとラスター、この2つについて何を言ってるのかわかんないという方も多いのではないでしょうか?
ペイントソフトを使っていると目にする機会も多くなる単語ですが、肝心な意味がわからなければ何を示した言葉なのかも理解し難いでしょう。
必ずしも必要な知識ではありませんが、簡単にどのようなものかだけ知りたいという方に向けて、今回はベクターとラスターの違いを説明していきます。
ラスターやベクターを知る前に
イラストや線画を描いている時に限界まで拡大した経験はあるでしょうか?
拡大した先には、四角形がいくつも並んでいるのがわかると思います。
これは絵や線画だけではなく、画面上に見える画像全てに当てはまるものです。
このように、画面に映る画像は小さな四角がいくつも並んで表示されており、その一つ一つを画像を表現する最小単位としてピクセルと呼びます。
ピクセル(小さな四角)が大量に集まってひとつの画像となるわけです。
少ないピクセルで描かれた絵なんかは所謂ドット絵と呼ばれるようになります。
このピクセルが多ければ多い程、鮮明な画像を表現することが可能になる訳ですね。
鮮明な画像を表現する時には画素数が高いと呼ばれることがありますが、この画素数というのはピクセルの総量のことを言ってたりします。
ラスターとベクターは簡単に言うと何か?
では、上記の前提知識を踏まえた上でベクターとラスターはどういうものなのかを知っていきましょう。
まずはラスターです。
先程、画像を拡大した時に小さな四角であるピクセルが大量に並んでいるのが分かると言いましたが、そのピクセルにも色の違いがあるのがわかると思います。
こちらの絵ををラスターの例としてあげてみます。


1番濃い色のピクセル(四角)から徐々に薄い色のピクセルにグラデーションのように変わっていってるのが分かるでしょうか?
拡大した時に、際がこのようなグラデーションになっている状態の画像をラスターと呼びます。


ラスターは色んな色のピクセルが混ざってるイメージですね
次にベクターの例を見てみましょう。


ベクターはピクセルの並び方がラスターとは違います。
ラスターのように何色もの色が集ってグラデーションを形成するのを苦手としてます。
ベクター画像を拡大してピクセル部分を確認してもらうとラスターのように何色もの色が重なってグラデーションのように色を形成してはいないのが確認できると思います。


ベクターはラスターみたいに色んな色が混ざらない分シンプルなイメージね
ラスターとベクターの用途は?
ラスター画像は色に微妙な変化を与えることが得意なため、グラデーションを多用するようなイラストの場合はラスターで作る方が表現しやすいでしょう。
ただし、ラスター画像は色を多く使い繊細な表現をしているため拡大縮小した際に画像が粗くなることがありますので注意が必要です。
次にベクターですが、こちらはグラデーションのような微妙な変化は苦手です。
単色を多用するようなロゴデザインや拡大縮小をしても綺麗な画像を維持したい場合はベクター画像が向いています。
何色もの色を使っていない分、拡大縮小が得意になります。
ラスターのように複雑な色合いの表現をしないため、拡大縮小による画像の粗さが目立たなくなります。
色を多用するイラストや写真のような画像はラスター向き
拡大縮小することを前提としたロゴ等はベクター向き
ラスターは細かな表現が可能だが、拡大縮小に弱い
ベクターは細かな表現が苦手だが、拡大縮小に強い
ベクターやラスターを比較したいという方はピクスタ等の素材配布サイトにも転がっているので確認してみると分かりやすいかもしれません。
まとめ
今回は絵を描く上で自ずと出てくる単語である、ベクターとラスターについて噛み砕いての説明でした。
深堀すればベクターとラスターについてもっと詳しいところを知ることができますが、ただペイントソフトを使って描くだけであれば、踏み込んだ内容まで知る必要はあまりないかと思います。
しかし、自分の作品を印刷したいときや商品を作りたいとなった時は、どちらの方が適しているのか等考える必要は出てきます。
そのため、もう少し詳しく知りたいと考える方は調べてみるのもいいかもしれません。
まだ印刷したり商品を作ったりは考えてないという方はザックりとしたイメージを持っているだけでも大丈夫です。
メ夢
仕事と趣味で絵を描いています。
一時期アニメーターをしていたこともあり、実名ですがウィキペディアの方にも少しだけ載ることが叶いました。
これから絵を描き始める人や少し躓いている方へ役立つサイトになるよう日々記事を更新中です。
どんなに下手でも続けていれば私程度の画力は有することができますので、画力向上の道しるべとして当ブログをお使いください。