模写が上手くできたから模写以外もできるようになるのかと言われたら、決してそのようなことはありません。
模写が上手く描けたので絵の評価をしてくださいという意見を見かけたことはありませんか?
模写はあくまで模写です。
本人の画力とは少し違った話になってしまいます。
今回はそんな模写は出来るけどオリジナル絵は壊滅的という方に向けて何故そうなってしまうのかを分かりやすく説明していこうと思います。
模写が上手く見えるのはなぜ?
模写が上手く見えるという経験は絵を描き始めた頃特有のものです。
模写を自分の画力として受け止めてあたかも自分の作品のように扱うのは、著作権的にも問題があるのでオススメしません。

練習の範囲で留めておきましょうね

初心者が実際に自分で考えて描くよりも確実に上手く見えるようになっているのには理由があります。
これは、参考にしているものが既に絵として完成されている状態というのが大きな理由です。
完成された状態とは、元々その絵を描くために使われた資料を1つの絵としてまとめあげた状態です。

わかりやすく言えばpixivやアニメの設定画等、既に世に出回っているイラストや絵がその状態と言えるでしょう。
イラストを1枚描くのに数枚の資料(服の写真や髪型の参考写真等)が参考として使われることはプロの世界でも珍しくありません。

資料を見ることは大事なことなのね
このように多くの資料からヒントを得て完成したイラストを模して写すのですから、上手く見えるように出来上がるのは半ば必然なのです。
資料の活用法や陥りがちな注意点を確認したい方はこちらもご覧ください。
模写は出来るけどオリジナルが全く描けないのはなぜ?
では、模写が出来てオリジナル絵が描けないのにはどんな理由があるのでしょうか?

私も模写は出来るんだけどな…
あるものを写すことと、無いものを描くこととだと使う力が違うのはなんとなく想像出来ると思います。

わかりやすく言うならば、 ある数学の問題に対して答案用紙を見て答えを写すのと、1から自分の学力だけで問題を解くのとでは全く使う力が違うですよね?という話です。
オリジナル絵というのはさっきの例えで言うと後者の「1から自分の学力だけで問題を解く」にあたります。
そもそも学力(画力)が乏しければ、答え(模写の対象)を見ながらでないと解けない(描けない)のは当たり前の事なのです。

言いえて妙だけど、なんか納得
オリジナル絵が描けないのではなく、オリジナル絵を描く力が足りていないだからこそ描けないという式が出来てしまうのでしょう。
つまりは何を重要視すればいいの?
ここまで模写が出来てオリジナルが描けない理由の話をしてきて、 じゃあどうすればいいのかと そう思う人は多いですよね?
それには、先程の「1から自分の学力だけで問題を解く」の学力の部分を鍛える必要があります。
逆に言えばこの学力(画力)部分だけ鍛えれば自然とオリジナル絵も描ける状態になっているということです。

模写も画力トレーニングの一環ですよ
絵は徐々に上手くなるという感覚よりも、段階的にステップアップしていく感覚に近いです。
だいたいの目安として3ヶ月に1度のペースで段階的に伸びていくでしょう。
ただし、毎日練習することが必須条件です。
こちらに筆者が行った画力向上のための練習方法が載っていますので詳しく知りたいという方はご覧下さい
まとめ
今回は描き始めて間もない人が陥りやすいよくある勘違いの話をピックアップして説明させていただきました。
模写は画力向上のためのあくまで練習です。
自分の画力として過信しすぎないように注意しましょう。
オリジナル絵を描けるようになるための近道はありませんが、続けることで確実に上手くなるのが絵です。
焦らず挫けず断続していきましょう。
メ夢
仕事と趣味で絵を描いています。
一時期アニメーターをしていたこともあり、実名ですがウィキペディアの方にも少しだけ載ることが叶いました。
これから絵を描き始める人や少し躓いている方へ役立つサイトになるよう日々記事を更新中です。
どんなに下手でも続けていれば私程度の画力は有することができますので、画力向上の道しるべとして当ブログをお使いください。