絵を描く人ならば1度は取り組んだことがあるであろう模写ですが、練習用途以外にも役立つ時があるのは最初の内だと気付きにくいものです。
今回は模写が上達するとどこで応用出来るのかに注目して説明していきます。
二次創作に役立ててみよう


二次創作なら誰でも一度は着手してみたい分野じゃないですか?

そうね、ある程度描けるようになったら私の好きなアニメキャラで描いてみたいわ
二次創作とは既存のキャラクターを参考に自分の考えた構図やシチュエーションでイラスト、漫画等を制作することを指す場合が多いです。
その二次創作においてキャラクターを似せるという行為は重要視されます。
自分の絵柄でアレンジしている人達も勿論いますが、一般的には似ていれば似ているほど閲覧者にウケがいいでしょう。

二次創作は絵柄で好みも左右されるのね
二次創作について詳しく知りたい方はこちらも御覧下さい。
自分だけのためなら絵柄を気にする必要はありませんが、より多くの反響を得ようと思うのなら意識してみましょう。
野生の公式等のタグが某投稿サイトで付けられることも珍しくありません。
もっともあらゆる角度からそのキャラクターに似せる行為は並の模写力では難しいかもしれません。
注意点として似せることを意識しすぎてそのまんま模写してオリジナル作品扱いで投稿するようなことは避けておきましょう。
盗作として批判を集めてしまうと名誉挽回が難しくなります。

模写と創作は全く違うから、気を付けないと盗作扱いされる場合もありますよ
模写を活かせる職業がある?


模写って割と必須スキルなんですよ

模写ぐらいなら私だって出来るわよ
模写力が必須となる職業にはまず、アニメーターが当てはまるでしょう。
勿論イラストレーターや漫画家にも模写力は必要ですが、中でも最も必要になるのはアニメーターです。
アニメーターは動かす技術の方が大事じゃない?と思いましたか?

あれ、違うの?
確かに絵を動かす技術も必須ですが、動かした際にキャラクターの顔体型が崩れてしまってはリテイクの嵐でしょう。
動かす以前の問題としてキャラクターを作画監督の修正が入らないレベルで似させる技術が必要になります。
そこで似させる技術として模写力が問われるのです。
ありとあらゆる角度からありとあらゆるキャラクターを描けるようになる事がアニメーターの第1条件でしょう。
プロの模写は下手をすれば製図に近いものを感じるはずです。
それこそ感覚ではなく、目から顎までの距離は目何個分か等と測り微々たる調整をしながら似させていきます。
そのようなミリ単位の調整は新作アニメが始まった時ほど描きなれないキャラを描くため著しくなります。
アニメーターは自分の絵柄を極力抑え模写力で勝負しなければいけないものだと思いましょう。

自分の絵柄を抑えるのって予想以上に難しいんですよ

模写が製図と同じレベルって次元が違うわね…
絵柄を盗めてしまう?

模写を続けていると、いざオリジナルのイラストを描いたとき、絵柄の変化に気付くはずです。
好きな絵師の絵をずっと模写し続けていると自分の画風も似ていってしまうでしょう。
これに関しては良くも悪くも意見が別れるところですが、個性を捨てて憧れの絵師に絵柄が似るのを良しとするか、個性を得るため多くのジャンルを模写し画風を盗みオリジナリティを生み出すかは個人次第です。

憧れの絵師の絵柄に似るのって嬉しいことじゃない?
趣味の範囲で満足するならば前者がいいでしょう。
将来的に絵を仕事にしたいと思うのならば筆者は後者をオススメします。
既にある絵柄を描けるようになっても、その絵柄はあなただけが生み出せる絵柄ではないためプロの世界では埋もれてしまう可能性が高いです。

同じような絵柄なら既にいる人へ頼めばいいって話になっちゃいますよね

似てる絵柄だけじゃ埋もれちゃうのか
アニメーターは個性を抑えているだけであって当人の絵柄に個性がないわけではありません。
イラストレーターは絵柄の個性によって輝けるか輝けないかが問われるでしょう。
漫画家にも個性は必要です。
同じ絵柄よりかは作風に自分しか出せないオリジナリティがあった方が目立つでしょう。
模写力を鍛えるならば嫌いな絵も好きな絵も満遍なく模写する方がいいです。
また、個性についてより深く知りたい方はこちらの記事も御覧下さい。
まとめ
今回は模写について深く踏み込んでみました。
模写については他の記事でも触れてきましたが今回はより深く重要性を説けたと思います。
絵を描く上で基本となる練習ですが、突き詰めていくとメリットデメリットが見えてきます。
模写をする際、ただ写すだけでなく絵に対する見方を変えてみると今まで気付けなかった部分に気づけるようになるかもしれません。
今回の記事が上達のヒントとなっていただければ幸いです。
メ夢
仕事と趣味で絵を描いています。
一時期アニメーターをしていたこともあり、実名ですがウィキペディアの方にも少しだけ載ることが叶いました。
これから絵を描き始める人や少し躓いている方へ役立つサイトになるよう日々記事を更新中です。
どんなに下手でも続けていれば私程度の画力は有することができますので、画力向上の道しるべとして当ブログをお使いください。